thanks a lot

何気ない毎日に君と色を添えていこう

彼女はもういない

半分のぼせながらもお風呂場で読了。

彼女はもういない

彼女はもういない

母校の高校事務局から届いた一冊の同窓会名簿。資産家の両親を亡くし、莫大な遺産を受け継いだ鳴沢文彦は、すぐさま同学年の比奈岡奏絵の項を開いた。10年前、札幌在住だった彼女の連絡先が、今回は空欄であることを見て取ったその瞬間、彼は連続殺人鬼へと変貌した。誘拐、拉致、凌辱ビデオの撮影そして殺害。冷酷のかぎりを尽くした完全殺人の計画は何のためだったのか―。青春の淡い想いが、取り返しのつかないグロテスクな愛の暴走へと変わるR‐18ミステリ。

読了感があまりよろしくない、という感想をいくつか見た。確かに読んでいる間はそのエグイ犯行(の描写)に顔をしかめてしまうけれど、ラストとタイトルに妙に納得。動機が少し弱い気もしたけど、犯罪を犯す側って案外そんなものなのかもしれないと最後の暴走っぷりを読んでいて思った。グイグイと引き込まれてしまうストーリー展開はさすが。内容が内容だけにオススメ!とは言えないし、好き嫌いも分かれるだろうけれど、もし読む機会があったなら、読み終わったあと、是非もう一度表紙絵とタイトルを見て欲しいと思った。
★★★★