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何気ない毎日に君と色を添えていこう

エンロン

4月28日夜と29日東京千秋楽の2公演、見てきました。舞台の内容はこちら。

ジェフリー・スキリング(市村正親)は、「俺は死ぬほど頭がいい」と豪語する自信家で野心の塊のような男。斬新な発想と持ち前のプレゼンテーション力で、彼はエンロン社内の権力闘争を勝ち抜き最高責任者まで上り詰め、全ては順調に進んでいるようにみえた。だがその実、ジェフリーはある深刻な問題に頭を抱え、窮地に立たされていた。彼の生み出したビジネスモデルに綻びが生じていたのだ。時代の先端を走る会社としてもてはやされる一方で、エンロンは経営難に陥っていた。この窮地を救ったのが、出世の機会を計りジェフリーに接近してきた、会計学に長けた部下、アンディー・ファストウ(豊原功補)だった。経営難を消し去る“魔法”があるというのだ!
会社を大きくし、その権力者となることを夢見た男たち。彼らを待っていたのは、もはや止めることのできない空虚なマネーゲームだった。

重厚なお話で前評の割には結構面白かったです。エンロンという会社のお話というよりは、ジェフリーという男の生き様という感じでした。1幕70分・2幕85分の長い舞台でした。

アメリカで起きた実話で、最初の脚本を書いたのがイギリス人、ってことで台詞回しや表現やたとえ話が「英語っぽい」まわりくどい言い方で、頭の悪い感想で申し訳ないですが「アメリカっぽいなー」と思いました。初見はそのまわりくどさが洋画を見ているようで、お話にのめりこむように見入ったんですが、2回目は先のストーリーが見えている分、重苦しく感じるところもあったので、ご贔屓が出てるから見に行こう☆.。.:*・゜゜+.゜みたいなノリで通うのは正直辛いかなぁというのはわかります。
1幕はエンロンが急成長して行く勢いをエンロンBOYS*1が表現していて、見ごたえがありました。エンロンBOYS、好きよ。2幕はエンロンが傾いて行く様を表現しているので、ちょっと失速な印象。
メインキャスト以外は一人何役も演じていて、タッくんは5役かな、割と重要だったりしっかり台詞のある役だったりで、配役はオーディションだったのかなぁ? アンサンブルだから出番にそんなに期待もしてなかったんだけど、大満足でした。もしオーディションだったんなら、タッくんすごいなぁ。

☆パーティ・ゲスト☆1幕の冒頭。真ん中でメインキャストがお芝居している奥で、パーティ・ゲストとして他のゲストと挨拶を交わしたりするんだけど、最初がアキシンさんとふたりなので「W忍足!」と密かに思ったり、最後にパッチギ!でも共演したちすんさんと笑顔で談笑したりするので、なんか良い雰囲気!とニヤニヤしたりしてしまいました。この役でもジェフリーに話しかけられたりするので、ひとつの見所。すごくどうでもいいけど、この時のアキシンさんのネクタイの柄が変ですごく気になった。
☆トレーダー☆これが一応メインの役かな。証券取引の様子を表現するから、ずっと手と指をかざしていてウハウハしながら見ちゃった。エンロンBOYSのコンテンポラリー・ダンスも迫力あって良かったなぁ。腰を打つような振りがあって、ちょっぴりドッキリ(笑) 2幕では、電力自由化で意図的に電気料金を値上げさせたのを表現するのに、赤いライトセーバーを使ってたんだけど、千秋楽はその立ち位置がちょうどタッくんの前で、赤いライトに照らされるタッくんのお顔がイケメンすぎて見惚れてしまいました。あんまり見詰め過ぎると戻れなくなる!(笑)と思って時々反対側を見ると、伊礼くんが変顔してました。笑わせないで>< 衣装がスーツ姿(ジャケットなしの白ワイシャツにネクタイ)で、あんな人会社にいたらほんとただのモテリーマン。惚れる。
☆カメラマン☆唯一、台詞のない役かな。カメラマンの割に動き多いなぁと思ってしまったんだけど。ほぼ後姿でした。
☆アナリスト☆元々1幕でアナリストが3人出てきていて、2幕になって急にひとり増えたーと思ったら、タッくんでした。しかも古参のアナリストの役で、ジェフリーに鋭い質問を浴びせるという、きっかけの役。白衣で理科の先生みたいと思った事は内緒で。
アーサー・アンダーセン☆会計士役。マッシュルームみたいな髪型で、腹話術人形を持っている。マッシュルームタッくんと腹話術人形が同じ顔してて、あれはタッくんっぽいキャラ作りだなぁと思ったんだけど。腹話術人形がペラっちゃうことで、負債を見逃したり資料を意図的に破棄してたことがわかるので、「腹話術を使う」っていうのは最初からの演出だと思うんだけど、あのキャラはどうやって出来たのか気になる。

○トレーダーが割と声を張ったり、低い声や高い声を使ったりするので、喉がちょっと心配だなと思うところがちらちら。マイクなしだったので、余計に大変だったんだろうなぁと。その中で市村さんはほぼ出ずっぱりだし台詞量も多いし早口であるのに、最後まで声量が一切落ちなくてさすが!と思いました。

<どうでも良い感じの感想>
・2幕の冒頭、トレーダー役のタッくんが「生活きついんだよー」と言いながら出てきたので*2、ちょっと切ない気持ちになる。
・1幕のパーティ・ゲスト役。スーツ姿のタッくんとシャンパングラスがよく似合う。
・暗転の際に、スーツ姿で机とか大道具を移動させてるのがカッコよい。
・満島くんと伊礼くんが自由すぎた。
こんな感じで感想にもならん感想でした。

*1:若手俳優8人

*2:土曜日。日曜日は言ってなかったから、あれ、アドリブかなぁ?