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何気ない毎日に君と色を添えていこう

カレーライフ!

明日から地方公演始まりますが、東京公演の感想でもしたためておこうかと思います。もう、ちょっと時間経って記憶も曖昧になってきたような気もするけれど、未来の自分への備忘録。ネタバレあり、無駄に長いです。


カレーライフ@銀河劇場 5/14マチネ 5/22両部の3公演見ました。まずはストーリー。

「大人になったら、みんなでカレー屋をやろう」
祖父が亡くなった日、ケンスケ(中村)、サトル(植原)、ワタル(井上)、ヒカリ(倉科)、コジロウ(崎本)、5人のいとこたちが約束をした…。13年後、ケンスケはワタルを誘って、カレー屋の夢をスタートさせる。アメリカに留学しているヒカリを訪ね、インドにいるサトルに会いに行き、改めてカレー屋をやることを誓い合う。そして、沖縄に渡り、祖父のカレーの隠し味の秘密の背景に、黄金伝説があることを知る。いったい黄金伝説とは何なのか?謎が謎を呼び、コジロウの意外な出生の秘密が明らかになっていく。ケンスケたちは様々な苦難を乗り越え、いよいよカレー屋を開業することになった。各地で修得した素敵な味や魅惑のスパイスを活かしながら、5人の持ち味がブレンドされた、新しい「じいちゃんのカレー」が生まれようとしていた…。 (公式サイトより抜粋)

と、こんな感じ。原作を予習していきました。流れは変わってないけどエピソードは結構はしょられてたかな。ヒカリの留学はホームスティだったし、ケンスケも就職決まってたのに辞めた、という話もあったけど、そういうのは本筋とそんなに関係ないっちゃぁないのかなぁ。でもヒカリのカレーを嫌いになった理由はもうちょっと丁寧に表現しても良かったんじゃないかなって思った。原作では結局、5人は一緒にカレー屋をやる事はなくて、それぞれのやりたいことをやりながらケンスケのカレー屋を、そのやりたいことの範囲で手伝う事になるんだけど、私、その終わり方結構好きで。お店自体はケンスケ一人でやるんだけど、お店のいたるところに他の4人を感じられるような雰囲気、それが好きだなって思ったんだけど、舞台ではそこの表現が足りなかったのかなあと。旅の後に出来上がったじいちゃんのカレーをケンスケの店で4人で食べるんだけど、食べ終わったあと、ケンスケが「みんなで一緒にカレー屋やらないか?」って誘うシーンがあって。そこで、4人は一斉に首を横に振って、暗転になってしまう。みんなには一度断られてて、だけど協力できる範囲で協力してその「じいちゃんのカレー」が出来たわけなんだけど、そこで首を振っちゃうと今まで力をあわせてきたことやこれからの4人のカレー屋さんへの気持ちが否定されちゃう様な感じがしちゃって、ちょっとなぁ・・・って思った。もっと「一緒には出来ないけれど出来る範囲で協力するよ」っていう気持ちは分かりやすくてもよかったのかなと思う。
舞台セットというものがなくて、途中でキッチンとかソファーとか出てくるけど、基本はなにもないんだよね。なので、初日はその移動の時間とか、暗転のタイミングや長さの関係なのかな、場面展開がすごく間延びして見えて少し残念でした。キャストの台詞のテンポはいいのに、暗転や場面展開の時にぶつ切りされたみたいな。でも、22日に見たら同じ舞台なの?!ってくらいスムーズになっていて、まったく気にならなかった!舞台は成長するっていうけど、ほんとだなぁと感動。
キャストは、みんな原作よりもずっと人間っぽくて、というか、それぞれの個性がデフォルメされてるように感じて、わかりやすかったかな。初日は結構噛んでるひとも多かったし、台詞言い直したり、飛んでた人もいたけれど、いや、それはそれで初日独特の緊張感漂う雰囲気でアリだったんだけどね、東京千秋楽はそれもなく、うん、タッくんがカルダモンを噛んだくらいでw他は全然気にならなかったのも感動。ほんとに成長するんだな。台詞のテンポもよくなってたし。そう!井上くんが初日と別人じゃないかってくらい成長していて感動でした。タッくんに関しては、初日観た後に「贔屓目かもしれないけれど、タッくんがいちばん上手かったし、完成してた!」と真顔で言ったりするくらいの完成度の高さだったんだけど、22日に観たサトルは更によくなっていて、本当にビックリしたんだよね。若干、変化してるところもありつつ、あとはやっぱり台詞って相手との応酬だから、相手が変化すればタッくんも変化、させてくるのかなぁ、うん、すごい、本当にすごかった。22日マチネ、1週間ぶりに観たタッくんのサトルが私の想像なんか軽く超えるくらい良くなっていたから、終演後も暫く席から立てなかったからね。役者としてのポテンシャルの高さに感動して泣きそうだった。初日より慣れてきて台詞が走り過ぎちゃってるかなと思ったところもあったんだけど、タッくんがテンポ戻してて、それも流石だなぁって思った。惚れる、てか惚れた、つか惚れてる(*´д`*)
サトルとワタルは、性格が正反対な双子。そんな双子が口ケンカするシーンがあるんだけど、段々ヒートアップしていくサトルに圧倒されて、泣きました。別に泣くシーンじゃないんだけどね。あのケンカのシーンも初日より千秋楽の方が迫力あったな。見えるんだよね背後に、サトルが今までどんなプレッシャーを感じてきていたのか、何故旅に出たのか、そういう気持ちが台詞を超えて雰囲気で伝わってくる、本当に素晴らしいシーン。いちばん好きなシーン。あのサトルを思い出したら今すぐにでも感動して涙を流せるほど。
サトル、原作よりも几帳面さで神経質、負けず嫌いはデフォルメされてた感じがした。生き生きしてたな。スパイスについて語る時、本当にテカテカしてるのねサトル。あの雰囲気、すごいと思う。最後、やっぱりまだスパイスの勉強したいからまた旅に出るって話すところも、あれだけスパイスに拘って拘って拘ってるんだからそう思うのも当然だよねって納得するくらい、突き詰める几帳面さのある「サトル」だったな、って思う。そうそう、登場のシーン、タッくん、最初のちょろっと出てきたあと1時間出てこないんだけど、その登場シーンが初日では普通に出てきてたんだけど*1、千秋楽観た時は、早くケンスケとワタルに会いたくて、っていうのが伝わるような演技に変わってて、そこも感動ですよ。相変わらず細かいんだタッくんの演技。ヤマカワさんとのシーンも好きだなぁ。1幕のタッくん(たち)のシーンって子供の頃の回想からで、5人がカレーライスを持って匂いをかいで凄く良い笑顔をする場面があるんだけど、その笑顔がもう子供なんだよね(*´д`*) 声も幼くしてるの。タッくん、声の魔術師・゜・(PД`q。)・゜・
カーテンコールでは、サトル→タッくん、に戻る瞬間が好き。今回は死神でもクロい天使でもない普通の青年の役だったけど、やっぱり戻る瞬間っていうのはあって、それを感じられるのは嬉しい。初日はカテコ3回あったけど、特に座長からの挨拶もなく(この辺の慣れてなさが可愛いんだけど蒼くん)、ただありがとうございました、ってだけだったんだけど、2回目と3回目ハケる時、タッくん、両手で客席にぶんぶん手を振るの、にっこにこの笑顔で。かわいかったなぁ。22日マチネは、というかあの雰囲気だと多分いつもなんだろうけど、蒼くんが挨拶するかどうか迷うから、それを横目でタッくんがちらちら心配して見ていて、それを蒼くんが気付いて、どうもタッくんになんか喋ってくださいと振ろうとするんだよね。座長を差し置いて挨拶は出来ないから断るんだけど、その雰囲気を見てると、いい関係なんだなぁって微笑ましくなる。タッくんの隣が崎本くんなんだけど、ふたりでずーっとニヤニヤしながらなにか話したりしてたし、きっと崎本くんが気にかけてくれてるんだろうなって、それも嬉しい。ソワレはひとりずつ挨拶があったんだけど、植原さん、自分の番になると、一歩前に出て、「こんばんは!うえはらたくやです!」ってまず名乗って(他は誰も名乗ってなかった)。上の方も見えてますよ、って3階の隅の方まで見渡して。このカンパニーが大好きだから、地方公演も楽しみです、って。最後の最後まで客席に両手ブンブン振ってた。そうやって分け隔てなくみんなに優しいのも嬉しいなと思ったりするわけです。
お芝居するの好きなんだなぁってしみじみ思った。イベントのタッくんも大好きだけど、やっぱりお芝居してる時はほんとにキラキラしてるし生き生きしてるなぁ。初日のカテコの時の「やりきった!」って顔も好きだったんだよね。「(ボクのサトル)どうだった?」って感じの顔。アミュ舞台もいいけれど、どうしても引張っていく方になっちゃうから、こうやって同年代やちょっと年上のひとに囲まれてのびのび演じてるのもいいよね。
まとまりのまったくない感想になっちゃったけど。ストーリー的にはやや、ん?って部分もあるけれど、それを引いても有り余るくらいのサトルっぷりは素晴らしかったです。明日からの地方公演もまたきっと、寝かせて熟した分味も馴染んで美味しくなってるんだろうなぁ、見たいなぁ><

*1:流れ的に自然だから問題ない