thanks a lot

何気ない毎日に君と色を添えていこう

【私の頭の中の消しゴム】(植原卓也×倉科カナ)

9月18日14時〜@銀河劇場、見てきました。タオルハンカチ3枚持っていたんだけど、3枚ともぐっしょり濡れるくらいもうずーっとなきっぱなしでした。まぁ私の場合、タッくん出てきてすぐに、脚の隙間にできる二等辺三角形の高さが高すぎる><というだけで泣けたんですけどね。っていうか支離滅裂な文章になってしまった。

私の頭の中には、消しゴムがある。
物忘れがだんだんひどくなって、自分の身の回りのこともできなくなってしまう。
そして、大好きなあなたのことも忘れてしまう...。
出逢い、恋に落ち、結ばれて...。
幸せな生活を送るふたりに、悲劇が訪れる。それは、死よりも切ない別れ...。
俺がお前の記憶になる。
忘れたら、これまでのことを何度でも話すよ。その度に新しく恋をするんだ。
若年性アルツハイマー病に侵された彼女を、彼は支え尽くす決意をする。

ちゃんと「劇」だったなぁと。朗読、ではなく「朗読劇」。少しだけど動きもあって、うん。その動きの演技もまたいいんだ、タッくん(´;ω;`) 基本は椅子に座って互いの日記を読み合う、んだけれども、日記を読みながら怒ったり笑ったり泣いたり、台詞の掛け合いだったり。声の大小や強弱、表情の変化の他にも、椅子の座り方ひとつでも、脚を開いて背もたれにもたれて座ったり、閉じたり、投げ出したり、組んだり、そういうことひとつでも表現できるんだなと思った。話は出逢いから始まったんだけど、私、そこから始まると思ってなくて、これ2時間で収まるのかな〜なんて思ったりしたけど、浩介のあの最後の「あいしてる」は、出逢いの頃の素っ気無さが効いてるんだろうなぁと。
最初から最後までずーっと真面目な話なのかと思ったら、いや、真面目な話だけど、リアクションが面白かったり、ふふふと笑えるところもあったりで。指輪交換のシーンは、指輪をただはめるだけの動作だけど、浩介の、ちょっと照れたような不器用な雰囲気が出ていて、微笑ましかったり。もうね、浩介の薫への気持ちがほんとにじわじわ伝わってくるから胸が熱くなって。忘れてしまうから忘れた時の為のメモを二人で確認するシーンも、言い方が少し幼い感じで、かわいくて優しいのが、本当に薫を想ってるんだなぁって。言いながら「忘れていく」現実に切なくなって哀しくなって鼻の頭赤くしながら静かに涙流すのね。もうそれ、今思い出しただけでも泣けてくる。メモがはらはら落ちていくのが記憶が抜けていくのと重なって、そのたびに哀しいような切ないような気持ちを声で表現するタッくん。うん、切ないなぁ。勿論、薫⇒浩介の気持ちも伝わってくるけど、私はどうしてもタッくんばかり見ちゃうので、浩介に感情移入しちゃって、ほんとにほんとに薫を想ってる気持ちがね、柔らかい表情とか幸せそうな笑顔とか絶望とか諦めとか優しい話し方とかから伝わってきてね、上手く言葉にできないけれど、人を想う気持ちってこんなに胸を打つんだなと。いい舞台だったな。
カナちゃんもとても魅力的だったな。最初、不倫の末駆け落ちしちゃうような女はいけすかん!と思ってたんだけど、浩介と出会って正面から向き合おうとする変化、忘れていく恐怖と戦う姿、最後の絵を書いている時の表情、本当に素晴らしくて、うん、二人でよかったなと思いました。最後の二人の写真を飾るんだけど、その時のフォトフレームの角度をちょこんと変える浩介とそれを微笑みながら見ている薫にまた涙。カーテンコール時に手を繋ぐんだけど、最後にカナちゃん、タッくんの腕に手を添えていて、ななななななな!!!!!と思ったけど、浩介と薫が幸せならもうそれで良いじゃん!と思ったり。すごーく優しい目で見るんだよねカナちゃんのこと、あの目にまた感動したなぁ。終わった後に「うわわわわん」って声出して泣いちゃったもんね、いやほんとに。素敵な舞台を本当にありがとう。この夏の終わりに、クロと浩介と全然違うタッくんを見ること出来て本当に幸せです。

タッくんの字ですらもう泣けます。